『これはちょっと・・・・』
指摘しなければならない点はいろいろあるのですが、
まず1つめにタイトルのつけ方。
「なにげない行動・クセから相手のホンネが見えてくる」とあり、
あたかも「○○という行動をしたときは、××のような感情を抱いている。」
というような感情や性格などを心理学的見地から解説した本だと思う人も多いと思いますが
「自分の靴下の臭いをかぐのは、動物が自分の排泄物の臭いをかぐ習性が残ったもの。」
など”ホンネ”とかではなく生態的見地からの回答が目立ちます。
もちろん問いに対する答えとしては正しいのだろうと思いますが、
そもそもの問題設定とタイトルをあわせてほしかったと思います。
また「なぜ女性は足を閉じて座るのか?」や「男女の恋愛では反対や障害などの困難が
あったほうが、回りに祝福されたり順風満帆であるよりも恋愛感情が高まる。」といった
テーマがそれぞれ見開き1ページに解説されているのですが、
たとえば「なぜ女性は足を閉じて座るのか?」に対する答えでは「子供のころから
しとやかに女性らしく振舞うように親に教育されるため」という浅く当たり前のもので
”そもそもなぜ足を閉じて座るのが女性らしいと思われるのか?”などの解説もありません。
あるいは「男女の恋愛では反対や障害などの困難があったほうが、回りに祝福されたり
順風満帆であるよりも恋愛感情が高まる。」では統計的な裏づけがなく
「名作と言われる恋愛ドラマには、困難を克服していっそう強く結ばれると言うストーリー
が多い。映画タイタニックを見てもわかるようにつぎつぎに困難が襲い掛かるたび
愛もどんどん深まっていきます。」と言った具合で、
フィクションのドラマや映画をその根拠としています。
上記の例に限らず全編通してこんな調子で、酷評になりますが、浅い本です。